トピックス・お知らせ

第110回医師国家試験における採点除外等の取扱いとした問題について

2016/03/18

国試情報

■A 28
28 78歳の女性。5年前から歩行時に軽いふらつきとめまいとを自覚していた。2か月前から右難聴と耳鳴りが出現し,体動時のめまいが増悪してきたため来院した。他に神経症状を認めない。オージオグラム(別冊No.5A)と頭部造影MRIの冠状断像(別冊No.5B)とを別に示す。
 今後の対応として最も適切なのはどれか。
a 外科手術
b 経過観察
c 頭位治療
d 放射線治療
e 副腎皮質ステロイド投与

採点上の取扱い
採点対象から除外する。

理 由
選択肢において正解を得ることが困難なため。

■C 16
16 52歳の男性。墜落外傷で尿道からの出血が止まらないため救急車で搬入された。自宅の庭木の手入れ中に誤ってはしごから墜落した。殿部の痛みのため歩けず,尿道からの出血が止まらないため救急車を要請した。意識は清明。体温36.0℃。脈拍110/分,整。血圧90/58mmHg。呼吸数20/分,整。SpO2 100%(リザーバー付マスク10L/分 酸素投与下)。頭頸部と胸腹部とに変形,外傷,皮下血腫および圧痛を認めない。四肢に擦過創を認める。殿部の腫脹と疼痛とを認める。外尿道口から持続的な出血を認める。ポータブルエックス線写真で骨盤骨折を認める。呼吸と循環の補助を開始するとともに,尿量測定のため尿道カテーテル留置を検討することとなった。
 挿入する前に行うべきなのはどれか。
a 剃 毛
b 直腸指診
c 尿定性検査
d 血液凝固検査
e 骨盤部用手圧迫

採点上の取扱い
正解した受験者については採点対象に含め,不正解の受験者については採点対象から除外する。

理 由
問題として適切であるが,必修問題としては妥当でないため。

■D 43
43 72歳の女性。咳嗽を主訴に来院した。1か月前から咳嗽が出現し,自宅近くの診療所で投薬を受けたが改善しないため受診した。喫煙は20本/日を50年間。身長150cm,体重50kg。体温36.5℃。脈拍72/分,整。血圧104/80mmHg。呼吸数18/分。SpO2 94%(room air)。呼吸音は右側でやや減弱している。血液所見:赤血球422万,白血球8.800,血小板18万。血液生化学所見:総蛋白6.8g/dL,アルブミン3.2g/dL,総ビリルビン1.1mg/dL,AST 28 IU/L,ALT 16 IU/L,ALP 320 IU/L(基準115~359),γ-GTP 23 IU/L(基準8~50)。来院時の胸部エックス線写真(別冊No.17A),胸部造影CT(別冊No.17B,C)及び気管支鏡下に行った穿刺細胞診(別冊No.17D)を別に示す。PET/CTでは胸腔内以外に異常を認めない。
 適切な治療はどれか。
a 腫瘍切除術
b 抗癌化学療法
c 抗結核薬投与
d 抗凝固薬投与
e 化学放射線療法

採点上の取扱い
採点対象から除外する。

理 由
設問の状況設定が不十分で正解が得られないため。

■E 38
38 生後1か月の健常乳児の所見で正しいのはどれか。2つ選べ
a 引き起こしで頭部の立ち直りを認める。
b 覚醒時の自発運動が乏しい。
c 四肢の関節は伸展している。
d 手を固く握りしめている。
e Moro反射が出現する。

採点上の取扱い
採点対象から除外する。

理 由
選択肢が不明確で正解が得られないため。