保護者の方へのメッセージ

第112回医師国家試験合格を目指すにあたり,予備校(ネット講座,通学,個人指導など)を利用するかどうか悩まれているお子様は多いと思います。
「必修で1点だけ足りなかっただけだから,わざわざ予備校に頼らなくても大丈夫」
「たまたま捨てた分野が多く出題された。運が悪かっただけ。実力的には問題ない」
「この前の国試は部活や卒試などがあって準備不足だった。今回は自分でしっかり準備するから問題ない」
これらの言葉が事実だったとすれば,自分で過去問を解いたり参考書を読んだりすることで国試に合格できるような気がするかもしれません。
しかし,我々は2つの理由から予備校を利用して学習することをオススメします。

理由その1「現在の実力」を維持するのは非常に難しい

大学受験の際,「浪人しても実力は変わらない」という言葉を聞いたことはありませんか。すべての人に当てはまるとは思いませんが,この言葉はひとつの真実を言い当てています。それは「現在の実力」を維持するのは,思っているよりずっと大変だ。

ということです。

これは医師国家試験受験でも言えます。1年間勉強すれば,その分,実力が上乗せされる,と考えがちですが,それほど甘くはありません。生半可な勉強では,国試当日をピークにどんどん下がっていく実力を維持することも難しいでしょう。

実は,今と変わらない実力で次の国試に臨むには,「維持する」のではなく「再び最初から学習を始める」くらいの覚悟が必要なのです。実力を上乗せする必要があるなら,さらなる努力が必要です。自宅で過去問集や参考書のみで行うのは,非常に困難な道でしょう。

理由その2今後医師の世界は実力主義になる

ご存知の方も多いと思いますが,全国の病院で包括評価制度(DPC)の導入が進んでいます。これは疾患名や診断内容を分類した診断群に応じて,定額の点数で医療費を計算する方式です。実際の医療費は定額で計算される包括部分と出来高部分の合算となりますが,定額で医療費が支払われる側面があるので,できるだけ少ない検査や処置で患者を治療することが求められます。つまり,従来の「出来高払い方式」よりも,雇う医師の「実力」を病院がシビアに評価するということです。

また,専門医制度も変わっていきます。各学会が独自の基準を設けて認定している「専門医」について,第三者機関が統一して認定する制度への改革が検討されています。これには診療領域ごとの定員の設定,基本領域で専門医にならないとより高度な領域の専門医になれない2段階方式などが盛り込まれており,臨床での「実力」がない医師は専門医になれなくなることが予想されています。

「医師になってしまえば何とかなる」という時代は終わり,医師も「実力」が問われる時代へ突入していくのです。

このような変化の中で,1年間,参考書や過去問演習がメインの自宅学習では取り残されてしまう危険性があります。

難関である医学部へ入学し,6年間勉強してきた秀才たちが,12月,1月には死に物狂いで合格を狙ってきます。医師国家試験はそんな秀才たちの中だけで競われる非常に厳しい試験なのです。生半可な受験勉強では太刀打ちできません。

TECOMは受験生に,40年の実績を元に考え抜かれたものを提供できます。

日々の講義は毎年国家試験を分析し続けてきた講師陣が担当し,模擬試験や各種テストは,蓄積してきたデータに最新の傾向やトピックスを取り入れて作成されます。また,学習相談では,指導経験豊富な現役の医師が,ひとりひとりの学力や状況を踏まえたアドバイスを行います。これができるのは,TECOMが長年に渡り医師国家試験対策に取り組み,たくさんの国試合格者を輩出してきたからです。TECOMは,受験生が躓きやすいところ,苦手とする分野,差がつく箇所などを熟知しており,「学習効率のよい勉強法」や「行き詰まりを打破するノウハウ」も持っています。医師国家試験合格へ最高のサポートができる自信があります。それは「ネット講座」「通学」「個人指導」ともに変わりません。

「TECOMの講義は難しい」「復習に時間がかかる」という学生もいらっしゃいますが,それをこなしていけば国試合格だけでなく,将来間違いなく必要になる医師としての「実力」へと繋がっていきます。
5年後,10年後,「あの1年は無駄ではなかった」と思えるような1年を学生すべてに届けていけるよう,努力してまいります。